謝辞(全文)
この度は、文部科学大臣賞という大変名誉ある賞を頂き感謝の気持ちで一杯です。
書写を学ぶ従姉妹に導かれ五歳の時、初めて学生展に参加しました。席書を見学していた母が一心不乱に作品を仕上げる学生の姿に感動し、一緒に書写を始め、これを機に、幼児期から無理なく正しい文字に触れることが出来ました。この恵まれた環境が今回の受賞に繋がったのだと思います。私は小さい頃からアレルギーがあり、練習中紙の埃で痒みが出たり、ひどい時は、教室に入っただけで発作が起きた事もあります。入院を繰り返し、思うように取り組めず、悔しい思いを何度もしてきました。始めは、その状況に甘えていましたが、共に練習する仲間に励まされ、徐々に心も体も成長し強くなれました。また、この経験から学んだ事も多く、今は全て私の大きな糧となっています。
今年は「悔いを残さない」を目標に練習を始めました。先生から「わずかな時間でも効率よい練習をする事、諦めたら終わりだよ」というアドバイスに、思い切って練習方法を変更し、早い段階から筆のリズムと呼吸を合わせ、全体の流れに重点を置き練習を進めました。繰り返し練習しても納得いく作品が書けず壁にぶつかった時、「結果ではなく努力した過程こそ価値がある」という母の言葉に気持ちがとても楽になりました。
学生展は文字を学ぶ私の原点です。初心に返り踏み出せる場所でもあります。自宅には歩んできた過程が分かるよう、席書で仕上げた作品二枚のうち自宅に持ち帰った一枚が全て飾ってあります。「つり」「こいし」「はやし」「まごころ」「川あそび」「美しい里」「山里の秋」「夢を実現」「野鳥の森」「南極の自然」「知的な理解」「芭蕉句」改めて作品を見直して見ると多くの感動と思い出が蘇ります。また、練習を積んだ成果が伺え、継続することの大切さを実感しています。そして書写を通して培った集中力や向上心、仲間と切磋琢磨する喜びは私の一生の財産です。大会当日は支えてくれた方々に感謝の気持ちを込め、丁寧に作品を仕上げようと誓い席書に臨みました。受賞の知らせを頂いた時、驚きで頭の中が真っ白になりました。周りの方が自分の事のように喜んでくれ、後から嬉しさが込み上げてきました。私を信頼し見守ってくれる父、理解しサポートしてくれる母、協力を惜しまず自信とパワーをくれる叔母、姉妹のように接してくれ私の目標である従姉妹、何より私に足りないものを補ってくれる周りの方々に感謝の念が耐えません。振り返れば書写を通して絆が深まり、支えてくれた方々のお陰で今日の自分があることを改めてかみしめています。これからも感謝を忘れず、文字を通して感動と勇気を与えられるように精進してまいります。
最後になりましたが、審査にあたられた先生方、大会関係者の皆様、熱心に御指導下さった先生方にお礼申し上げ、受賞者代表の言葉とさせて頂きます。本当に有難うございました。
平成21年9月27日
茗溪学園高等学校高校2年
片庭 楠菜
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